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歌舞伎町レシピvol.2 フライパンで作る「大阪家」のお好み焼き

歌舞伎町

インタビュー 食べる
レシピ
DATE : 2020.06.19
歌舞伎町にある名店の味を、自宅で再現! 
新型コロナウイルスの影響により、しばらく積極的に外出しづらい状況がつづいています。そこで「歌舞伎町レシピ」では、家庭でも簡単にできる人気店のレシピをご紹介。この街きっての職人&シェフが、各店の名物を自宅用にアレンジしてくださいました。
第2回目は大阪出身の初代女将がはじめたお好み焼き店「大阪家」の「お好み焼き」レシピをお届けします。

40年愛されてきた、本場・大阪のお好み焼き

1980(昭和55)年から、ここ歌舞伎町で営むお好み焼き店「大阪家」。大阪出身の初代女将による「秘伝のお好み焼き」をはじめ、もんじゃや鉄板焼きなど、メニューも充実。新宿駅東口から徒歩5分、営業時間は24時間(現在は時間を短縮して営業中)という利便性もあって、幅広いシーンで老若男女に重宝されている場所でもある。

今回教えてもらうのは、初代から伝わる「秘伝の粉」の味を再現するお好み焼きレシピ。「お店で一番人気の『豚玉』(950円)+チーズトッピングのレシピをご案内します。ご自宅で簡単に『大阪家』らしい味を楽しんでいただけるよう考えました」と、代表取締役(二代目)の柴本アリサさんは話す。

ミックス玉 ¥1,050。特製の甘くコクのあるソースもこちらのこだわり。また香り高い田子節は、カツオを愛するオーナーが運営する「かつお舎」によるセレクト。大阪家ならではの「お好み焼き」はこの2つによって完成すると言っても過言ではない。ぜひ世の中が落ち着いたら、お店にも訪れてみて
教えてくれたのは、代表取締役(二代目)の柴本アリサさん。「『秘伝の粉』の要は、真昆布のダシと大和芋をたっぷり使うこと! ご家庭でもなじみある材料とフライパンで、この味を最大限に再現します」(柴本さん)

「ふわふわの本場・大阪のお好み焼きは、焼き方にもコツがあるんです。ポイントを押さえれば綺麗においしくできますよ」と柴本さん。それではさっそく、教えていただこう。

本格お好み焼きの作りかた!

実は、お客さまから一番多い質問が『チーズを加えるタイミングが分からない!』というものなんですよ。なので『大阪家』がおすすめする加え方も、一緒にお教えします」(柴本さん)

おさえるべきはこの3ポイント

柴本さんいわく「お店で出されるようなふわふわのお好み焼きを作るなら、この3つが大事。レシピの時間を守ることも重要ですね」とのこと。

1)粉と具材を混ぜるのは、焼きはじめる直前に!

2)火加減は常に弱火〜中弱火で

3)焼きながら生地をフライパンに押し付けない

材料はこちら

キャベツは細かく切り、粉の材料はすべて合わせておく。水(70cc)で溶いたお好み焼き粉に、すりおろした大和芋を足すとふんわりと仕上がるのだそう

1人分(時間約20分)

●粉のベースになる材料

お好み焼きのコナ(市販の物でOK)・・・50g

水・・・70cc

昆布茶・・・小さじ1/2

大和芋・・・40g(すりおろす)

●その他の素材

キャベツ・・・80g

ネギ・・・5g

揚げ玉・・・10g

卵・・・1個

豚肉(バラ肉)・・・50g

チーズ・・・20g

●お好みで

かつおぶし

お好み焼きソース

1)キャベツ、揚げ玉、ネギを「粉のもと」に合わせる

「『大阪家』では真昆布のダシを入れていますが、このレシピでは昆布茶のもとで代用。昆布の旨味と塩気がプラスされて、味がぐっと変わるんです。大和芋は入れすぎると粉っぽさがなくなるので、分量を守ってくださいね」(柴本さん)

「このタイミングで、フライパンを温めはじめましょう。火加減は最初から焼き上がりまで、弱火〜中弱火。じっくり火を入れるとよりキャベツの甘みが引きたち、生地もふわっとなりますよ」(柴本さん)。

さらに卵も加えて…

2)粉のもとと具材を混ぜる

混ぜ合わせる

「ここで大事なのは、下から上にざっくり軽く混ぜ合わせること。ぐるぐる混ぜ込みすぎると、ふんわり焼けなくなってしまいます」(柴本さん)。

このくらいになればOK。生地の完成!

3)熱したフライパンに生地を乗せていく

多めに油をひいたフライパンに、ゆっくり生地を流し込み…

「広げすぎずに厚みを作ってください。油を気持ち多めにしておくと、ひっくり返す際にスムーズ」(柴本さん)。

4)豚肉を乗せる

生地が整ったら、上に豚肉を

「ここからぴったり5分待ちます。このとき触ってしまうと形が崩れるので、放っておきましょう! 生地の周りが色づいてきたらひっくり返す合図です」(柴本さん)。

周りが1cmほど色濃くなったら、ひっくり返そう

5)生地をひっくり返す

ちらっと裏を見てみるとこんな感じ
「勢いよく返しましょう!」(柴本さん)。ここからまた5分。焼いている間に洗いものをしたり、他のメニューを作る時間があるのも本レシピのいいところだ

「最初と同じように、触らずに待ちます。生地をフライパンに押し付けたり、触ったりはしないでくださいね!」(柴本さん)。

6)チーズを乗せる

チーズをオン。真ん中に乗せてから、サイドに広げるのがコツ。 まんべんなく散らしたら…
フタをして4分! 

完成!

チーズがとろり

4分経って、チーズがとろけてきたら完成です。お好みでソースやかつおぶしをトッピングしてくださいね」(柴本さん)。

食感豊かな本格お好み焼き

ふわっと旨味ある生地にカリカリの豚肉は、まさにお店クオリティ! シャキシャキしたキャベツの食感も楽しい

「つい焦りがちですが、焼き時間や混ぜ方を意識するだけで、どなたでも手軽にできますよ」と柴本さん。手がかからないのに、味は本格的。食べてみると、いつもとひと味違う仕上がりに驚くはず。

text:金城和子
photo:編集部

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